本システムの特徴とおねがい
本システムは2020年度日本財団在宅看護センター起業家育成事業に集まった有志の問題意識から作成されました。訪問看護計画書は利用者さんの依頼があったら迅速に作成しご本人(ご家族)の承諾が必要です。在宅看護においてはクライエントの自宅でその自立性や安全・安楽・安寧を家族や環境を含めて支援します。しかし、個別性が高く多職種協働のもとで、その介入成果を可視化しにくいという特徴があります。そこで本看護展開システムは、看護師に馴染みのある標準分類を用いた課題解決プロセスとストレングスモデル(本人の強みや希望)のハイブリット型実践モデルとし、図に示すように常に循環させ現場の実践がみえる化でき次の実践に反映できるようにと考えました。クライエントにお会いした時に、希望を伺いアセスメントしながらウェルネスを含めた課題や成果評価(Outcome)・介入を判断し選択することで効果的に効率的な支援に活用できることを目指しています。 まずその方にお会いしたりケアマネの情報から、そのニーズを考え課題リストから課題を考え選択することから個別的なアセスメントにつなげていきましょう。Outcome評価は、生活者の行動を構成する知識・関心と行動・技能の2つについて5段階のスケールを用いて数値化することで変化や介入効果を把握しやすくしました。介入前後で数値を比較することで効果が判断しやすいかと思います。課題は在宅看護で頻用されたり必要な項目を先行研究や実践例から36項目抽出しました。介入は観察・ケア、治療処置・教育・調整から選択でき、表現はなるべく厚労省標準規格である看護実践用語標準マスター(MEDIS)を用いて共通言語で協働できるようにしました。またOutcomeや介入の表現は、そのまま抽出しコピペすることが可能になるよう配慮し、看護計画として利用者と共有しやすいように工夫しています。
もちろん!使えそうな部分だけ使ってください!しかしながら、あくまでも現時点での知見を駆使した個人的な制作物ですので、あくまでも参考としてご活用いただけましたら幸いです。訪問看護がより効率的で効果的になることを追究していますので、ご意見やご提案がありましたらぜひお寄せください!
ステップ
STEP1:データ収集・課題の推定
対象者から気になる情報やデータを収集し、どのような課題が考えられるかを36課題分類のうちにどれに該当しそうか、暫定的に3つ程度のコードを選択します。その際、必要があれば対象者に記載していただいた(聞き取りでナースが記載した)ニーズシートを基に対話した、「対象者がしたいこと」を中核とした「これまでの出来事」→「役立った経験」→「病気によって起こっていること(困りごと)」→「受けている治療」→「体の状態(合併症・セルフケア状況)」→「強み(自分の何が活用できるか)」を反映させましょう。
STEP2:課題を特定し、関連因子と優先度を判断する
課題分類の「情報」を各々みていきましょう。ガイドに課題ごとに例示されている情報のうち、クライエントに当てはまりそうなものを選択していきます。この作業によって課題が特定され課題名(看護上の問題点)として表現していきます。クライエントの強みを活かしたい状況であればウェルネスとしての課題表現も可能です。
STEP3:介入前の評価をする
優先度が高いと判断された課題について、介入前評価を行います。ガイドには36の課題ごとに、理解・関心、行動・技能の各5段階を例示しているのでその水準を参考にして判断します。表現は個別に変更可能です。
STEP4:目標を立案する
長期・短期に分けて、看護目標を記載します。これは個別に設定してください。
STEP5:計画の立案と介入をする
介入計画を立案します。各課題について例示されている介入項目で必要なものを選択してください。介入計画は、観察・ケア、治療処置・教育・調整の4種類で、提示された内容を参考に必要があれば個別的に表現を変更してください。
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