8-2、皮膚(全身病変)

定義

身体の自然の覆いで表皮・真皮・皮下組織で構成されバリア機能をもつ

情報

  1. 発疹:種類(紅斑、丘疹、結節、水疱等)、形(環状、蝶形、円形等)、分布、量、色、硬度
  2. 乾燥
  3. 脂性
  4. 炎症
  5. 掻痒症
  6. 膿・浸出液
  7. 打撲症・あざ
  8. 爪の肥厚(白癬症)
  9. 切り傷の治癒遅延
  10. 帯状疱疹
  11. スキンテア(摩擦、ズレによって生じる真皮深層までの皮膚部分損傷)
  12. 健康な皮膚*

Outcome

理解・関心

  1. 皮膚の障害の状態、原因、治療法の知識がまだない
  2. 皮膚の障害の状態は知っているが、原因、治療法がまだわからない
  3. 皮膚の障害の状態、原因を知っているが、治療法はわからない
  4. 皮膚の障害の状態、原因、治療法を部分的に説明することができる
  5. 皮膚の障害の状態、原因、治療法をすべて理解して説明できる

行動・技能

  1. 皮膚病変を放置されている
  2. ケアを受けいれないが、自分の方法で行おうとされている
  3. ケアを受けることができるが、自分でケアをすることは難しい
  4. ケアを受けることができ、必要時部分的に自分でケアをすることができる
  5. ケアを受けることができ、必要時自分でケアをすることもできる

介入

観察

  1. 皮膚の障害に対する主観的情報(思い・考え)
  2. 皮膚の状態:部位、発赤、浸出液、出血、範囲、色、痛み、皮膚の水分量、痂疲、肥厚など
  3. 皮膚障害の創部の写真
  4. 感染兆候
  5. 臭い
  6. 掻痒感など自覚症状
  7. ケアの受け入れ状況
  8. 検査データ

ケアと治療処置

  1. 軟膏製剤、保湿剤やドレッシング剤を用いた皮膚病変のケアをします
  2. 洗浄・保湿ケアをします
  3. 軟膏処置をします
  4. 栄養管理をします
  5. 発汗やよだれ、尿便による湿潤予防をします
  6. 機械的刺激の排除(掻痒感の軽減、衣類の調整、皮膚の湿潤環境の排除など)を提案します
  7. 専門家から推奨されたケアを実施します

教育

  1. 皮膚のしくみとはたらきの説明
  2. 創治癒過程の説明
  3. 皮膚の湿潤や圧迫を避けることの必要性
  4. スキンケアの方法:清潔、乾燥予防、マッサージ
  5. 創処置管理
  6. フットケアの指導:トラブル対処、感染予防、皮膚の観察方法、洗浄方法、足浴の方法、処置の方法
  7. 爪のケア方法
  8. 衣類の選択(靴下など皮膚を保護するものの着用)
  9. 食事管理
  10. 感染予防

ケアマネジメント

  1. 環境調整(安全な居住環境の確保、スキンテアの場合必須)
  2. 入浴や清潔ケアの頻度の調整
  3. 配食サービス
  4. サービス間調整
  5. 衛生材料調達
  6. 皮膚科医師との連携

課題名の例

  • 皮膚障害(具体:浮腫・発赤・浸軟等)がある
  • 皮膚障害が回復しつつある