定義
様々な選択肢から取るべき行動方針を判断すること
情報
- 本人の意思決定能力(スクリーニングの数値だけで判断しない)
- 認知症スクリーニングの結果
- 障害程度区分の結果
- 障害の特性
- 周囲の人たちからの本人の理解度の評価
- 聴覚・視覚の障害の有無(意思決定に影響を及ぼす身体状況)
- 後見人の有無
- 意思決定に影響を及ぼす周囲の人間関係や環境
- 本人の意思決定を表す記録の有無(エンディングノート,私の思いなど)
Outcome
理解・関心
- 意思決定が必要な場面で説明されたことに反応なさらない
- 意思決定が必要な場面で説明されたことはサポートがなければ理解が難しい
- 意思決定が必要な場面で説明されたことを少しのサポートがあれば理解なさる
- 意思決定が必要な場面で説明されたことは理解なさるが自分の言葉では表現が難しい
- 意思決定が必要な場面で説明されたことを自分の言葉で表現なさる
行動・技能
- 意思決定が難しい
- 意思決定はできないが本人の周りに意思決定を支える環境はある
- 意思決定はできるが同意や表現する方法を持たれない
- 意思決定は支援があればできる
- 意思決定ができる
介入
観察
- 意思決定に関する思い・考えを伺います
- 本人の意思決定能力の判断
- 本人の表現方法の確認
- 意思決定に伴う倫理的葛藤・苦悩
- 意思決定に関わる家族の状況(苦悩や緊張の身体的状況)
- 本人を取り巻く意思決定に関わる環境の有無
- 診断と提供されている治療(認知症・認知機能・身体機能に障害があるなど)、提供されているケア内容
- 説明のわかりやすさと判断基準のわかりやすさ
- 意思決定に関する選択肢のわかりやすさ
- 本人・家族の理解度の確認
ケアと治療処置
- ご本人・ご家族の思いや考えをよく伺い受け止めます
- 判断の根拠となる情報の提供をします
- 説明に対する理解・納得状況の確認させていただきます
- 話し合いの機会を創り出します
- 意思決定を表出できる手段の確立と周囲の環境設定をします
- 家族の意思決定支援をします:家族の問題の話し合いによる問題の明確化、意思決定できない場合の意向確認、家族の意思表明支援
- 本人が意思決定できない場合の家族・または関係する方達のサポートとケアをします
- 医師のIC場面に同席し支援します:不本意な意思決定をすることがないようにする
- 迷いに寄り添う体制の構築をします
教育
- 本人の価値観を尊重した傾聴を中心としたサポート
- 治療やケアについての話し合い(ACP)の進め方(患者用)
- 大切にしているものは何か考える
- 信頼できいざというとき自分の代わりとして受ける治療やケアについて話し合ってほしい人を考える
- 病名や病状、予測される今後の経過、必要な治療・ケアについて主治医に質問する
- 治療が不可能な病気になり回復が難しい状態になったときのことを考え、どのような治療・ケアを望むか望まないか、その理由も併せて考える
- 話し合いの内容を医療、介護従事者に伝える
- 意思決定に関する情報の提供(各種ガイドラインなど)
- 意思決定をサポートする関係者の共通理解の必要性
- 一度決めたことでも再度検討し変更できることを説明しいつでも相談できることを保証する
- 意思表示可能な段階での「もしもの時」の自己決定の記録の必要性の理解(エンディングノート,思いの記録など)
調整
- 多職種で本人を支えるチーム作り(医療機関・家族・地域のリソース)
- 多職種でカンファレンスを行う場の設定(臨床倫理検討カンファレンスシートの活用など)
- 意思決定に関するプロセスの正当性の評価(各種ガイドラインの活用など)
- 多職種(栄養士、MSW、宗教家、療法士、CNS、CN)へのコンサルテーション依頼
参考
- 在宅支援チームのための認知症の人のための医療選択支援ガイド
- 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン
- 社団法人 日本老年医学会 高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン 人工的水分・栄養補給の導入を中心として
- 障害福祉サービスの利用等にあたっての意思決定支援ガイドラインについて
- 木澤義之編 これからの治療・ケアに関する話し合い-アドバンス・ケア・プランニング-2018
課題名の例
- 意思決定葛藤
- 意思決定がなされつつある(なされている)
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