26、悲嘆

定義

喪失に対する様々な心理的・身体的症状を含む情動反応

情報

  1. 悲嘆の段階/回復過程に気付いていない
  2. 様々な反応を示す(否認、罪悪感、泣く、怒り、悲しみ、不安、無力、不信等)
  3. 悲嘆反応の対処が困難
  4. 悲嘆反応の表出が困難
  5. 個人/家族の間の悲嘆の段階の葛藤
  6. 悲嘆過程を経験している*
  7. これから起こり得ることを推測している*

Outcome

理解・関心

  1. 自然な悲嘆の過程に関心が示されない
  2. 悲嘆に段階があることは知っているが、それを自分自身や他者に関連づけることはできていない
  3. 他者に対して悲嘆の段階を結びつけることができるが、自分自身に対してはできない
  4. たいていの場合、自分の感情が悲嘆のどの段階にあるのか述べられる
  5. 悲嘆をわかり、受容と一貫性を持ち、自分の感情を関連づけることができている

行動・技能

  1. 家族や近しい人と感情を分かち合おうとせず、援助を好まれない
  2. たいていの場合、家族や近しい人と感情を分かち合おうとせず、援助に対して関心を示されない
  3. ときどき家族や近しい人と感情を分かち合い、援助に積極的に応じている
  4. たいていの場合、感情を分かち合い、時に援助を求めている
  5. 感情を分かち合い、援助を求めている

介入

観察

  1. 置かれている状況に対する考えや気持ちを伺います
  2. 悲嘆を自分であるいは援助をうけながら解決しようとしているか
  3. 悲嘆(グルーフワーク)が遅れる因子(サポート、依存心、突然死、過去の体験、複数、こどもの死等)を観察する
  4. 心の不調(罪責感、悲しみ、絶望感、抑うつなど)
  5. 身体症状の出現(睡眠障害、倦怠感、動悸、注意力の低下など)
  6. 生活行動(整容、更衣、入浴、食事、水分摂取)

ケアと治療処置

  1. 複雑な悲嘆(遷延的、慢性的、回避的、など)への移行がないかをよく伺います
  2. 悲嘆を正常な過程であると認めて感情を抑えこまないように支援します
  3. 悲嘆反応を支援する
  4. よくお気持ちを伺い受け止めさせていただきます
  5. 信頼関係を高めるよう努力します
  6. 食事や水分摂取、環境(光や換気)、活動運動の支援をします

教育

  1. 家族の結束力を高める
  2. 悲嘆により起こることについて知識をもつ(症状や期間など)
  3. 感情を表出してよいことを理解する

調整

  1. 家族など支える人の理解を得られるようにする
  2. 臨床心理士/チャプレン/臨床宗教師など専門家によるカウンセリング
  3. 患者会などのサポートグループの活用

課題名の例

  • 悲嘆複雑化
  • 悲嘆複雑化リスク状態
  • 悲嘆過程を経験し乗り越えつつある
  • 予期悲嘆