19、痛み

定義

実存するまたは潜在する組織損傷に伴う、あるいは組織損傷がなくても感じる不快な感覚的および情動的経験

情報

  1. 不快/痛みの表出(言動、怒り、恐れ、悲しみ、抑うつ)
  2. 痛みの顔貌
  3. 脈拍/呼吸数/血圧の上昇
  4. 代償的な動作/防御(姿勢など)
  5. 落ち着かない
  6. 痛みによる食欲低下
  7. 顔面蒼白/発汗
  8. 痛みがコントロールされている*

Outcome

理解・関心

  1. 痛みの原因または治療について関心がない
  2. 痛みの原因または治療に関して少し理解されている
  3. 痛みの原因や治療と対処法について少し理解されている
  4. 痛みの原因や性質を理解しており、薬剤使用を含めた対処法をだいたい理解されている
  5. 痛みの原因、薬剤以外の効果的な治療方法、治療効果を最適にする方法をよく理解されている

行動

  1. 痛みや、痛みに伴う不快な症状を表すことが難しい
  2. 処方通りに服薬できていない
  3. 医療用麻薬の使用は好まれない
  4. 疼痛コントロールのため、おおよそ適切な薬剤が使用でき、他の療法も使うことができる
  5. 疼痛コントロールのため、常に適切な薬剤と他の療法を使うことができている

介入

観察

  1. 痛みの表現
  2. 痛みの部位/痛みの強さ(効果的と判断したらスケールの活用)
  3. 痛みの頻度/持続時間
  4. 身体的:疲労、体力、食欲、睡眠、便秘、悪心
  5. 心理的:絶望感や悲しみ、落ち着きのなさ、抑うつ、対処能力、有用感
  6. 社会的:家族からの支援、家族の苦悩、職業、孤立、金銭面、役割、人間関係
  7. スピリチュアル的:信仰心、苦悩、希望、痛みの意味、悟り
  8. 表情:しかめ面、疲れ果てた顔つき、焦点のあわなさ
  9. 痛み出現のタイミング
  10. 痛みを軽減させるもの、増悪させるもの

ケアと治療処置

  1. 痛みや薬剤に対する認識や思いを丁寧に伺います(過去の家族を含めた痛みに関する経験も伺う)
  2. 医師の指示により薬剤による疼痛緩和を行います
  3. マッサージ/リラクゼーション/指圧により疼痛緩和をはかります
  4. 温罨法/冷罨法により疼痛緩和をはかります
  5. 気分転換をお手伝いします
  6. 体位の調整により痛みの軽減をします

教育

  1. 痛みの原因の理解しやすい説明
  2. 痛みの表現への支援
  3. 薬剤の正しい知識(薬効、必要性、使用方法)の説明
  4. 緩和因子と増悪因子を知り、疼痛コントロールに活用できる
  5. 計画されたケアを受ける
  6. 在宅硬膜外麻酔教育の指導:各種手順、トラブル対処、物品管理、薬剤・機器の取扱い、疼痛時の薬剤寥調整方法、感染よ母方法、家族指導
  7. 在宅癌末期疼痛管理の指導:トラブル対処、疼痛緩和体位、罨法、麻薬製剤管理方法、麻薬製剤以外の管理方法、家族指導

調整

  1. 痛みの原因と薬剤量の適切な調整
  2. 服薬指導
  3. サービス調整(痛みによる生活上の調整)

課題名の例

  • 急性疼痛
  • 慢性疼痛
  • コントロールされている痛み